【千と千尋の神隠し】は過去最高の興行収入を叩きだした化け物映画

この『千と千尋の神隠し』は興行収入がなんと300億円を越え、なんと日本の歴代興行収入第1位となった作品です。

『風の谷のナウシカ』からスタジオジブリが誕生した時期、興行収入は十数億程度でした。

まさかそれが、日本の映画史に名を残すほどの作品をを作れるまでになると予想できた人は、そう多くはなかったのではないでしょうか。

この様に、数字の上では劇的な変化を遂げた宮崎監督作品なのですが、映画の内容において全く変化していない理念があります。

それは「入口は低く広くて、誰でも招き入れるが、出口は高く浄化されていなければならない」ということです。
※宮崎駿監督著『出発点』より

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『千と千尋の神隠し』においても無論その理念が守られています

まずこの入口の部分。

それを担うのは高い映像美と技術です。

主人公の荻野千尋は、両親の後を追ううちに奇妙なトンネルを通り抜け、不思議の街に迷い込んでしまいます。そこで現れてくるのは異様な建物様式、そうそう見かけない怪しい文様、そして奇抜な色彩の配色。
これらがまずは観る者の視界を釘づけにします。

日が落ちて夜になるともっと派手な色彩を施された船がやってきて降りてくるのは人間ではなく、八百万の神々様。

うわぁ~何あれ!大根?気味が悪いなぁ!あ、あれはすごく可愛いい!!。うわうわなんかちっちゃいのが沢山出てきたぁ!

眼球が「ちょっと待って~」と言ってるんじゃないかと思うくらい、キョロキョロと忙しく視線を動かしてしまいます。

千尋が千と名前を変えられて油屋で働く時も、ハクが千尋の寝床に突っ込んでくる時もその映像美と高い技術が惜しみなく使われ、絶え間なく楽しませてくれます。

さて出口の部分。

この作品を見終わって「うん、楽しかった。千尋の両親も助かったし、元の世界に戻る事が出来たしね。よかったよかった」
それで終わったってもちろん構わないんです。

でも・・・

そもそもなんで舞台が銭湯なんだろうか。なんで千尋は湯婆婆の出した問題に正解することができたんだろうか。
なんでカオナシって、自分にも当てはまるような気がするんだろうか・・・。

これらは一例に過ぎないのですが、こういろいろ疑問が浮かぶ人って少なくないと思うのです。そこでその疑問を解明しようとすると、そこに社会問題へのメッセージが隠れていた、なんてことが宮崎監督作品には必ずと言っていいほどにあります。

例えば上記のなぜ舞台が銭湯なのか、についてですが、過去の文献を調べてみると、銭湯というのは一部の湯女が売春を行っている場所でもありました。
そんな場所をわざと舞台にした?どうしてまた・・・

と思っていると、宮崎監督はある雑誌でこう話していました

「今の世界として描くには何がいちばんふさわしいかと言えば、それは風俗産業だと思うんですよ。日本はすべて風俗産業みたいな社会になってるじゃないですか」

確かに、ここ最近の子供になりたい職業アンケートの上位に「キャバ嬢」が入るぐらいですからね。

つまりここに「実は千尋は、神々の食べ物に手を出し豚になってしまった両親の罪を償うために、風俗に身を売られる」という裏テーマが隠されているのでは、となるわけです。

数学みたいな確実な正解があるわけではないですけど、こういったメッセージ性の高さが、長期にわたり、年代を問わず人気があるのだと思えます。

ちなみに、物事に対して常に「なぜ?どうして?」と考えるのは右脳を鍛えるのに非常に有効だそうです。

こんなに素晴らしい右脳トレーニングなんてありませんよ(笑)

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